「新しい事業」のつもりが、「今の事業の延長」に見えてしまう
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の「新事業進出枠」は、今の事業とは違う、新しい市場への進出を応援する枠です。多くの会社は、今の事業で育てた強みを生かして新しい事業を考えます。それ自体は、審査でも大事にされる点です。
ところが、強みを生かそうとするほど、計画書が「今の事業を少し広げただけ」と読めてしまうことがあります。そう受け取られると、新事業進出枠の前提を満たさないおそれがあります。この記事では、整体院を営む会社がジムを開く計画の準備で、実際に何が変わり、計画書に何があえて書かれていないかを紹介します。
この記事で分かること
- 「今の事業の延長」と見られやすい計画の典型5つと、その避け方
- 今の事業との違いを、軸をそろえて見せる方法
- 言葉の選び方と、書かない話の見分け方
- 申請の前に使えるチェックリスト(10項目)
※資料名のあとのページは、PDFのページ番号です(印刷されたページ番号とずれることがあります)。参照したのは、この記事を書いた時点の、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公募要領・応募申請ガイドなどです。
事例の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社 | 整体院を営むD社(社員は少人数) |
| 今の事業 | 長引く痛みの施術 |
| 新しい事業 | 運動を指導するジム |
| 申請する枠 | 新事業進出枠 |
| 投資の中身 | 内装工事・機器・開業の広告 |
| 総事業費 | 6,000万円台 |
| 申請する補助金の額 | 2,000万円台 |
D社が考えたのは、体の状態(姿勢・動作・筋力・可動域)を測ったうえで、一人ひとりに合う運動を指導するジムです。内装のない区画を借りて整え、トレーニング機器をそろえ、開業のときに広告を出す計画です。申請を準備した段階の話です。
最初の構想は「延長」に読まれやすかった
最初の構想には、次のような点がありました。
- 事業の名前で「予防」を前に出し、売りは「治療(今の事業)と予防(新しい事業)」の違い
- お客様は、まだ痛みはないが、将来の痛みを予防したい人
- 同じ建物の別のフロアに院を移す構想があり、ジムはその院と連携する。治療を終えた患者への提案も集客に使う
どれも、会社としては自然な考え方です。しかし、このままだと、審査では次のように読まれるおそれがありました。
- 痛みに悩む人という、今と同じお客様を相手にしているだけではないか
- 施術から手技を抜いて、機械を足しただけではないか
- 今の患者をジムに移すだけで、今の市場の一部ではないか
- 院の移転や拡張に、補助金が使われるのではないか
そこで当社は、お客様・事業の考え方・競合を、新しい事業として設定し直すよう提案し、了解を得ました。
公式の決まり:新事業進出枠の「新しさ」とは
「商品の新しさ」と「市場の新しさ」の両方が要る
公募要領では、新事業進出枠の対象を、次の2つを両方満たす事業としています(公募要領 p.8)。
- 製品等の新規性:新たに作る・提供する製品やサービスが、自社にとって新しいこと
- 市場の新規性:その製品やサービスが属する市場が、自社にとって新しい市場であること
ここでいう新しさは「日本初・世界初」ではなく、自社にとっての新しさです。公募の開始日(公募要領の公開日)以降に初めて取り組む事業が「新しい」とみなされます。「新しい市場」とは、今の事業では相手にしていなかったニーズや属性(法人か個人か、業種、行動の特徴など)を持つお客様の層を対象にする市場のことです。
公募要領は、当てはまらない例も挙げています(p.8)。
- 今の製品・サービスの量を増やすだけ
- 過去に作っていたものを、また作るだけ
- 今の製品の作り方を変えるだけ
- 性能を数字で測れるのに、意味のある差がない
- 市場が今と同じ(今の需要が置き換わるだけ、単なるメニューの追加)
- 今の市場の一部だけを相手にする
- 今の製品のまま、商圏(売る地域)が違うだけ
応募申請ガイドは、アイスクリーム店の例を挙げています(p.11)。別の駅前で同じアイスクリームを売るのは「商圏が違うだけ」です。かき氷を始めても、今のお客様がアイスの代わりに買うだけなら「市場が同じ」です。公募の開始の時点で、その製品をすでに販売・提供していたり、売上が出ていたりする場合も、新しい製品とはみなされません(p.10)。
計画書で「違い」を示すよう求められている
公募要領は、新事業進出枠の計画書で2つのことを示すよう求めています(p.44)。1つは、過去に作ったり提供したりした実績のないものに取り組むこと。もう1つは、今の事業と新しい事業でお客様の層が違うことです。申請で使う事業計画の様式(応募申請画面インポート用フォーマット)にも、次の指示があります。
- 今の事業の欄:直近3年ほどの事業内容を書く。行っている事業を書かなかった場合は、虚偽の申請として不採択・採択取消などになる
- 製品等の新規性の欄:今の事業の製品・サービスとの違いが明確になるように書く(300字以内)
- 市場の新規性の欄:今の事業のお客様の層を明確にしたうえで、新しい事業のお客様の層がはっきり違うと分かるように書く(300字以内)
どちらの新規性の欄も、図表やデータを添付資料につけて補うよう案内されています。
強みを生かす「つながり」も見られる
一方で、審査では「これまでの事業活動との一貫性」も見られます(公募要領 p.45)。事務局の資料「経営戦略に基づく補助事業計画の考え方」も、培った強みを生かすことが大事だとしています(p.2)。計画の項目にも、今の事業の内容や、新旧の事業への人の振り分けが挙がっています(p.3)。
今の事業と無関係なほど良い、というわけではありません。「強みはつながっているが、お客様と中身は違う」と示すことが求められます。計画が本当に今の事業の延長で、自社の技術を生かした新しい製品・サービスの開発(同業でまだ広まっていないもの)が中心なら、革新的新製品・サービス枠が合うかも検討しましょう。ただし、この枠では、今の作り方を良くするだけの計画や、機械を入れるだけの計画は対象外です。内装などの建物費も対象外で、補助の上限額も新事業進出枠より低めです(公募要領 p.7〜9・p.29)。
審査では、もう一段の基準(新市場性か高付加価値性)も見られる
ここまでの2つは前提です。審査ではさらに、「新市場性」か「高付加価値性」のどちらかを選んで示します(公募要領 p.46)。
- 新市場性:その分野が世の中でまだあまり広まっていない・知られていないことを、客観的なデータや統計で示せるか
- 高付加価値性:同じ分野の一般的な付加価値や相場を調べたうえで、それより高い水準の付加価値・価格を目指し、その源泉となる価値や強みを示せるか
新市場性で見る分野は、価格帯・地域性・業態・顧客層などの要素を外して区切ります(「新市場・高付加価値事業の考え方」p.7)。市場の新規性で示すお客様の層(「働く人向け」など)は、分野の名前には入れません。D社は分野をそのまま「フィットネスクラブ」とし、高付加価値性を選びました。
補助で整えたものを、今の事業に使ってはいけない
- 補助事業で手に入れた財産は、原則として補助事業だけに使います。今の事業に使うと、補助金の目的に反する使用とされ、残りの帳簿上の価値に当たる額などを納めることになります(公募要領 p.2)。
- 今の事業に使う経費や、今の事業と補助事業で共用する経費は、補助の対象外です(p.33)。広告も、補助事業以外の自社の商品や、会社全体の宣伝は対象外です(p.32)。
グループ会社やほかの会社との重なりにも決まりがある
- グループ会社(親子会社のほか、同じ人が過半数の議決権を持つ会社どうしや、代表者と住所が同じ会社など、一つの事業者とみなされる会社)がすでに行っている事業を行うなど、たやすく実施できる事業は対象外です(公募要領 p.26)。グループで申請できるのは1回の公募につき1件で、複数の会社が申請すると、全社が要件を満たさない扱いになります(p.11)。
- この補助金でほかの会社が出した計画と、同じ・よく似た内容の事業も対象外です(p.26)。過去に別の補助金(新事業進出補助金・事業再構築補助金・ものづくり補助金など)でほかの会社が出した計画と同じ・よく似ている場合も、対象外となるおそれがあります(公式サイトのよくあるご質問 Q3)。ほかの会社とほとんど同じ計画を、わざと、または重い不注意で出すと、その後の申請も受け付けてもらえない、または審査されないおそれがあります(p.26、Q3)。
延長と見られやすい典型5つと、D社での避け方
典型① お客様を「症状」や「今のお客様の続き」で決めている
この事例では:最初の構想では、お客様は将来の痛みを予防したい人でした。しかし「痛みの予防」を目的に置くと、痛みを治したい院のお客様と同じ市場(需要の置き換え)に見えるおそれがあります。そこで当社は、症状ではなく、目的と行動でお客様を決め直すよう提案しました。計画書では、新しいお客様は次のとおりです。
- 目的:痛みの治療は要らないが、運動の習慣を身につけたい・指導を受けたい
- 行動:運動したいのに、仕事が忙しくてできていない
- 属性:近くで働く40〜50代の人と、その勤め先の会社
勤め先の会社が会費を負担する「法人会員」もあり、今の事業にはいない「会社」という買い手が加わっています。今の院のお客様は個人だけなので、法人か個人かという属性の違いも示せます。
言葉の選び方にも、気をつける点があります。たとえば「治療が必要な痛みのない人」と書くと、今の事業(痛みの施術)に近く読めるおそれがあります。計画書には、痛みの治療は必要ないが、運動の習慣の改善と指導を求める人、と書かれています。お客様の目的にも「痛みの予防」は入っていません。事業の名前も、最初の構想の「予防」を前に出したものから、新しいお客様と違いの中心が分かる名前に変わっています。「予防」や「痛み」を前に出すと、院(治療)の延長に見られやすいからです。
避け方:今のお客様と同じ悩みや症状で、新しいお客様を決めていないかを確かめます。目的・行動・属性のどれが違うのかを、言葉で言える形にしておきます。
典型② 今のお客様を、新しい事業に移す集客になっている
この事例では:最初の構想では、治療を終えた患者にジムを勧めることも集客の一つでした。しかし今の患者をジムに移す形だと、「今の事業の一部」と見られ、新事業進出枠の要件を満たさないおそれがあります。D社では次のように決めました。
- 院からジムへの勧誘はしない。院の患者名簿も使わない
- 治療中の人や、院の月額プランを使っている人は、入会の対象外
- 治療を終えた人の入会は断らないが、勧誘はせず、計画の数字にも入れない
- 案内は、ジムから院への一方向だけ。体調に不安が出たときは、本人が希望すれば医療機関や専門院へつなぐ
計画書の会員の数は、広告や体験会、会社への案内で新しく集める前提です。なお、会員を募る事業は、会員の募集・入会を公に行っていることも条件です(公募要領 p.26)。
避け方:集客の計画に、今のお客様や名簿を使う手が入っていないかを見直します。「入会は断らない」と「数字に入れない」を分けて書くと、無理のない線引きになります。
典型③ 今のサービスの一部を切り出しただけに見える
この事例では:D社の院では、施術の一部として運動療法も行っていました。黙っていると、「ジムは院の運動療法を切り出しただけ」「単なるメニューの追加」と読まれかねません。そこで計画書では、今の事業の欄や新規性の欄などに、次のことがはっきり書かれています。
- 売上の全額が施術。お客様は痛みを治したい個人で、集客は痛みの検索に出る広告などに限られる
- 運動療法は施術の一つの工程で、運動の指導や施設の利用だけを売ったことはない
- 新しいジムでは、手技や施術は一切しない。体の評価と運動の指導は、治療の要らない人への運動指導として行う(許認可の欄に記載)
ジムは、会員が施設を使い、評価にもとづく指導と、続けるための伴走(予約の管理や月1回の振り返り)を受けるサービスとされています。言葉では、「診断」は使われていません。医師が行うことと誤解されるためです。体を測ることは「評価」と書かれ、中身(姿勢・動作・筋力・可動域の測定)が添えられています。
避け方:今の事業に似たものがあるなら、隠さずに先に書きます。そのうえで、新しい事業では今の中身をしないこと、お客様の層が違うことまで示します。公募要領の基準は、売ったことがあるかどうかだけではありません。作ったり提供したりした実績があるかどうかです(p.8・p.44)。「単独で売ったことはない」だけでは、新しい製品とみなされないおそれがあります。今の事業の書き漏らしは虚偽の申請の扱いになるので、似たものほど正直に書くのが近道です。
典型④ 場所・設備・人・名前を、今の事業と共用している
この事例では:補助で整えた場所や設備を今の事業にも使うと、目的外の使用として補助金を返すことになりかねません。D社では、ジムと院を次のように分けました。
- 借りるフロア全体をジム専用にし、院の施術や患者の運動には使わない
- 院は別の建物で続ける
- 名前・受付・予約・会員番号・料金表・Webサイトを、院と分ける
- 担い手は院の施術者ではなく、ジム専任の専門職と、社内で認定したトレーナー
今の事業から「持ってくるもの」と「持ってこないもの」にも、線を引きました。
- 持ってくる:これまでの知見、代表の監修、運営の仕組み(広告から来院までの数字の管理など)
- 持ってこない:患者、名簿、施術者、施術室、院の名前
お金も分けました。新しい事業の売上はジムの会費と入会金だけです。会員が院を使った場合の売上は今の事業の売上で、計画の数字には入っていません。計画では、今の事業は、今の院の枠の中で少しずつ伸びる見込みです。会社全体の付加価値額(営業利益・人件費・減価償却費の合計)の伸びは、主に新しい事業から来る形です。
避け方:強みはつなげつつ、お客様・現場の担い手・場所・名前・売上は分けます。「分けます」の一言で済ませず、何をどう分けるかを具体的に並べます。
典型⑤ 言葉や「確実でない話」で、今の事業とつながって見える
この事例では:計画書の書き方に、次の3つの方針があります。
- 「移転」という言葉は使わない:最初からの方針どおり、今の院を移す話には触れず、ジムを新しく開く事業としています。
- 確実でない別の場所の話は書かない:院を同じ建物に移す話は、申請を準備している段階では、確実ではありませんでした。そのため計画は、ジムを開くフロアの改装だけに絞られています。投資が大きく見えず、今の事業との区別がつき、補助金が今の事業に流れるという心配も持たれにくくなるためです。
- ほかの階を思わせる言い方を避ける:「○階の分」のように階を名指しして比べる言い方は、ほかの階の計画を連想させるため使わず、「借りるフロア」「フロア全体」としています。一方で建物の図には「ほかの階(本事業では使わない)」と添えてあり、補助金が別の階に使われる心配を先に消しています。
グループ会社との関係にも、気をつける点があります。当社は、グループで申請するのはD社だけであることを確かめました。計画書では、グループ会社の役割は、研修の教材や広告の助言などの補助に限られています。グループ会社も同じ事業をしている、または同じ公募に申請している、と読まれないためです。
避け方:今の事業が場所を変えて続く・広がると読める言葉がないか、まだ決まっていない話が混ざっていないかを確かめます。なお、公募要領に「移転」を禁じる決まりがあるわけではなく、この事例での書き方の方針です。
違いの見せ方:軸をそろえて比べ、当てはまらない例に答える
8つの軸で、今の事業と新しい事業を並べる
新規性の欄は300字以内と短いため、計画書の添付資料には比べる表があり、軸ごとに違いが並んでいます。
- 目的:痛みを治す → 運動の習慣・体づくり
- 提供のしかた:施術 → 施設の利用と運動の指導
- 担い手:院の施術者 → ジムの専門職とトレーナー
- お客様:痛みに悩む個人 → 治療の要らない、近くで働く人と勤め先の会社
- 集客:痛みの検索広告 → SNS・運動の検索・職場の福利厚生
- 契約:施術のコース・月額プラン → 会員の月会費と、会社との契約
- 業種:療術業 → フィットネスクラブ
- 提供の実績:あり → なし(公募開始の時点の売上もない)
今の事業と新しい事業の業種は、日本標準産業分類から選びます(応募申請ガイド p.96)。D社の場合は、業種も、いちばん大きな分類から違います。ここでの業種は、自社の事業の分類です。市場の新規性は、自社の業種の違いではなく、お客様の層(ニーズや属性)の違いで示します。
今の事業にもある特徴は、違いの軸にしない
D社の院には、施術の月額プランもありました。そのため比べる表では、「月額で通える」ことを違いの軸にせず、契約の相手(個人だけか、会社も含むか)と、契約の中身の違いを示しています。今の事業にもある特徴は、違いの説明になりません。
当てはまらない例に、1つずつ答える
比べる表の下には、公募要領の当てはまらない例が1つずつ並び、D社の計画が当てはまらない理由が短く添えられています。
| 当てはまらない例 | D社の答え |
|---|---|
| 量を増やすだけ | 施術を増やす事業ではない |
| 過去の再開 | 運動施設の運営は初めて |
| やり方の変更だけ | サービス自体が違う |
| 性能に差がない | 目的と働きが違う |
| 市場が今と同じ | お客様と目的が違う |
| 今の市場の一部 | 治療中は対象外・勧誘なし |
| 商圏が違うだけ | 同じ地域でも客層が違う |
審査で気にされそうな点に、先回りして答えておく形です。自社の計画でも7つの例を1つずつ当ててみて、答えに詰まるところがあれば、そこが「延長」と見られやすい点です。
申請前のチェックリスト
新事業進出枠の計画書を出す前に、次の10項目を確かめてください。
- 今の事業:行っている事業を、売上の中身まで含めてすべて書いたか
- お客様の決め方:今のお客様と同じ悩みや症状で決めていないか。目的・行動・属性の違いを言えるか
- 新しい買い手:法人か個人か、業種など、今の事業にない属性のお客様を示せているか
- 集客:今のお客様や名簿を移す計画になっていないか。今のお客様を計画の数字に入れていないか
- 似たもの:今の事業に似たサービスがあるなら、隠さずに書いたうえで、新しい事業では今の事業の中身をしないこと、お客様の層が違うことまで示したか(単独で売ったことがないだけでは、新しい製品とみなされないおそれ)。公募開始の時点で、その製品・サービスをすでに販売・提供していないか(売上がなくても、提供を始めていれば新しい製品とみなされないおそれ)
- 違いの軸:目的・提供のしかた・担い手・お客様・集客・契約・業種をそろえて比べたか(業種は自社の事業の分類。市場の新規性はお客様の層の違いで示す)。今の事業にもある特徴を「違い」にしていないか
- 当てはまらない例:公募要領の7つの例を1つずつ当て、当てはまらない理由を短く書けるか
- 分け方:補助で整える場所・設備を新しい事業専用にし、名前・受付・予約・料金などの分け方を書いたか。新しい事業の売上に、今の事業の売上が混ざっていないか
- 言葉と話の範囲:「移転」など、今の事業が場所を変えて続く・広がると読める言葉はないか。確実でない話を、決まったことのように書いていないか。補助事業の外の、まだ決まっていない拠点や投資の話を混ぜていないか(今の事業の今後の方針や、会社全体の収支の見込みは書く)
- グループ会社:グループ会社が同じ事業をしていないか、同じ公募に申請していないか(実際にそうなら、書き方ではなく計画から見直す)。文の書き方で、そう読めてしまわないか
まとめ
- 新事業進出枠は、製品・サービスの新しさと、市場(お客様の層)の新しさの両方が前提です。今の製品・サービスの量を増やすだけ、今の製品のまま売る地域を変えるだけ、今の市場の一部だけを相手にする形は当てはまりません。
- 強みを生かすのはよいことです。そのうえで「強みはつながっているが、お客様と中身は違う」と示します。
- D社では、お客様を症状ではなく目的で決め直し、今のお客様を移さず、場所・現場の担い手・名前・売上を分けました。計画書は、比べる表と、当てはまらない例への答えで、違いを先回りして示しています。
- 計画書には、「移転」のような言葉も、確実でない別の場所の話も入っていません。ただし、今行っている事業や決まった事実は隠さずに書きます。