採択の知らせが届くと、すぐに設備を注文したり、工事を始めたりしたくなります。けれども補助金では、交付決定(補助金を出すことが正式に決まること)の前に注文した経費は、補助の対象になりません。発注も工事も、交付決定の日から組み立てます。一方で、お金の手配(融資の相談など)は、その前から始めておく必要があります。
では、採択から交付決定までは実際どれくらいかかるのでしょうか。公募要領や手引きには、交付申請(補助の対象にする経費を示し、補助金の額を決めてもらう手続き)の期限は書かれていますが、審査の日数は書かれていません。日数の決まりがあるのは、交付規程(交付の手続きを定めた規則)です。交付申請書を受け付けてから交付決定までの標準的な期間を、新事業進出補助金は30日、ものづくり補助金は「原則30日」としています(新事業進出:交付規程 第9条/ものづくり:交付規程 第7条)。
ただ、当社が支援した2つの事例では、差し戻しと出し直しが続き、最初の提出から交付決定まで2か月半〜3か月かかりました。そこでこの記事では、2つの事例の提出記録から、かかった期間を数えました。
- A社:宿泊とは別の業種の会社。観光地に宿を新築(新事業進出補助金)
- B社:地方で飲食店を複数営む会社。名物料理を冷凍するための設備を導入(ものづくり補助金)
事例の全体の流れは、A社の事例紹介とB社の事例紹介にまとめています。この記事では「期間」と「段取り」に絞って掘り下げます。
この記事で分かること
- 採択から交付決定までの期間と、提出ごとの間隔・差し戻しの理由
- 交付申請の期限、補助事業の期間の数え方、遅れたときの手続き(補助金ごとの違い)
- 交付決定の時期から、発注・工事・資金繰りを逆算する手順とチェックリスト
※資料名のあとのページは、PDFのページ番号です(印刷されたページ番号とずれることがあります)。参照した版は次のとおりです。新事業進出補助金は、補助事業の手引き(第1.8版)と実績報告ガイド(第1.7版)など。ものづくり補助金は、最後の公募回(23次締切)の公募要領と補助事業の手引き(1.0版)、実績報告資料等作成マニュアル(第3.1版)。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、公募要領(1.3版)。期限や期間の決まりは公募の回によって変わることがあるので、申請する回の最新の公募要領・手引きで確かめてください。
結論:2つの事例とも、採択から交付決定まで約4か月
補助金も業種も違う2つの事例ですが、採択から交付決定までの期間はほぼ同じで、どちらも約4か月でした。
| 項目 | A社 | B社 |
|---|---|---|
| 採択→1回目の提出 | 約7週間 | 約5週間 |
| 提出の回数 | 7回 | 4回 |
| 1回目→最後の提出 | 約2か月 | 約2か月半 |
| 最後の提出→交付決定 | 約2週間 | 約2週間半 |
| 採択→交付決定 | 約4か月 | 約4か月 |
| 交付決定→完了期限 | 約12か月 | 約8か月 |
2社とも、最初の提出は交付申請の締切(採択から2か月)の2〜4週間前に出しています。それでも差し戻し(事務局から直すよう求められて返されること)と出し直しが続き、最初の提出から交付決定まで、A社で約2か月半、B社で約3か月かかりました。
見落とせないのが表の最後の行です。補助事業の期間は「交付決定から○か月」ですが、採択発表の日から数えた上限もあります。交付決定まで約4か月かかったため、A社は最長14か月のところ約12か月、B社は最長10か月のところ約8か月に、使える期間が縮みました。
応募時の計画は、もっと早い交付決定を見込んでいた
- A社:計画書では、採択から3か月ほどで設計を発注する段取りでした。
- B社:採択から2か月ほどで交付決定を受け、そこから約半年で事業を終える計画でした。
実際には、B社の交付決定は計画より2〜3か月遅れ、A社も交付決定を待ったため、設計の発注が予定より遅れました。「交付決定は採択のすぐ後」と見込むと、その後の発注や工事、お金の段取りがすべて後ろにずれていきます。
提出ごとの間隔と、差し戻しの主な理由
A社(新事業進出補助金):7回の提出
1回目の提出は、採択から約7週間後でした。
| 提出 | 前回から | 主な直し |
|---|---|---|
| 1回目 | ― | 最初の申請 |
| 2回目 | 約3週間 | 諸経費・外構・有効期限 |
| 3回目 | 7日 | 区分の説明・費用を戻す |
| 4回目 | 9日 | 戻した費用を外す |
| 5回目 | 約2週間半 | 仮設トイレを外す |
| 6回目 | 7日 | 値引きの入れ方 |
| 7回目 | 2日 | 値引きの入れ方 |
| 交付決定 | 約2週間 | ― |
A社では、指摘が一度にまとめて届くのではなく、直して出すたびに別の点が見つかる形で続きました。
- 前半(2〜3回目):見積の「諸経費(一式)」、消火器などの備品、外構を対象から外しました。応募時より経費の区分が減った理由を説明し、見積書に有効期限を書き足してもらい、応募時に計上していたのに交付申請に入れ忘れていた、専門家に頼む費用を戻しました。
- 中盤(4〜5回目):戻した費用(許可の申請手続きを専門家に頼む費用)が対象外とされて外し、次の回では仮設トイレが対象外とされました。「取得したものを今の事業に使えば対象外」との注意も受けています。
- 終盤(6〜7回目):見積の値引きを、様式の「値引き」の区分で、どの見積のどの部分の値引きかが分かるように入れ直しました。
B社(ものづくり補助金):4回の提出
1回目の提出は、採択から約5週間後でした。
| 提出 | 前回から | 主な直し |
|---|---|---|
| 1回目 | ― | 最初の申請 |
| 2回目 | 約10日 | 見積の補足・目標など |
| 3回目 | 約5週間 | 付帯工事などを外す |
| 4回目 | 約4週間 | 配管工事などを外す |
| 交付決定 | 約2週間半 | ― |
B社で目立つのは、1往復にかかった時間です。2回目の提出のあと、次の指示が届くまでに約4週間かかりました。その指示を受けてから直して出し直すまでは6日です。3回目から4回目の提出までも約4週間あいており、直す作業より、事務局の確認を待つ時間のほうが長かったことが分かります。
- 1回目の差し戻し:見積の受け渡し場所やメーカー名、特注の台車や付帯工事の補足説明、書類どうしの設備名のそろえ方といった見積まわりの直しに加え、賃上げの表明(従業員・役員に目標を伝えたこと)の確認が1名分足りないこと、目標の達成をどう確かめるかも求められました。
- 2回目の差し戻し:特注の台車と、建物側とつなぐ電気・給排水の工事が対象外に。見積の該当行に「補助対象外」と書き込み、経費明細表では設備名のあとに型番を加え、「一式」を「1台」に直しました。
- 3回目の差し戻し:冷媒配管の工事と現地での取扱説明費が対象外に。やり取りの間に見積の有効期限が切れていたため、差し替えも求められました。
2つの事例から見えた「期間が延びた原因」
- 指摘が少しずつ届く:対象外の行が回を分けて指摘され、そのたびに1往復増えました。
- 1往復ごとの待ち時間:提出の間隔は、A社で2日〜約3週間、B社では約4〜5週間あくこともありました。
- 見積に対象外になりうる行が残っていた:諸経費、備品、外構、仮設、建物側とつなぐ工事、配管、説明費など、本体のまわりの行です。
- 見積の有効期限:A社は記載がなく確認を受け、B社はやり取りの間に期限が切れました。
- 計画の中身の確認:応募時との違い(A社)、目標の確かめ方や賃上げ表明の証拠(B社)など、見積以外の確認もありました。
公式の決まり:期限と期間の数え方(補助金ごと)
① 交付申請の期限:採択発表から2か月
- 新事業進出補助金:原則として採択発表日から遅くとも2か月後の日まで。出さないと採択が取り消されます(補助事業の手引き p.24・p.81)。さらに、後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の公募要領では、新事業進出補助金で採択を取り消された事業者は、補助の対象外とされています(公募要領 p.22)。事務局のオンライン説明会への参加も義務で、参加しないと採択が無効になります(手引き p.9)。
- ものづくり補助金:原則として採択発表日から遅くとも2か月以内(公募要領 p.7)。説明会への参加が確認できないと採択が取り消されます(公募要領 p.47)。B社の回では、案内された動画を見て視聴日を記入する形でした。
どちらも、交付申請の時点で計画のスケジュールどおりに進んでいないと、遅れの理由などを確認されます(新事業進出:手引き p.81/ものづくり:公募要領 p.7)。ものづくり補助金の手引きには、提出書類に不備や不足があると交付決定ができず、結果として事業の期間が短くなる、とはっきり書かれています(手引き p.11)。
② 交付決定の前に発注しない
- 新事業進出補助金:交付決定日以降に契約(発注)し、完了日までに納品・検収・支払いを終えたものが対象。交付決定日より前に発注した経費は対象外です(手引き p.10)。
- ものづくり補助金:交付決定日よりも前に発注・契約・購入した経費は、いかなる理由があっても対象外です(公募要領 p.25)。始められるのは、交付決定通知書に書かれた交付決定日からです(手引き p.11)。
交付決定が1か月遅れれば、発注も1か月遅れます。納期の長い設備や工期の長い工事ほど、影響は大きくなります。
③ 補助事業の期間:上限は「採択発表日」から数える
| 補助金 | 期間 | 上限 |
|---|---|---|
| 新事業進出 | 14か月 | 16か月後 |
| ものづくり (高付加価値化枠) | 10か月 | 12か月後 |
| ものづくり (グローバル枠) | 12か月 | 14か月後 |
※「期間」は交付決定日から、「上限」は採択発表日から数えます。どちらか早いほうが完了期限です(新事業進出:手引き p.10・交付規程 第5条/ものづくり:公募要領 p.8〜9・交付規程 第5条)。新しい「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の公募要領でも、枠によって「交付決定から10か月以内(採択発表から12か月以内)」「14か月以内(16か月以内)」と、同じ数え方です(公募要領 p.8〜10)。
上限が採択発表日から数えられるため、採択から2か月以内に交付決定を受ければ期間をまるごと使えますが、交付決定が採択の4か月後なら、新事業進出補助金は約12か月、ものづくり補助金(高付加価値化枠)は約8か月しか残りません。採択から2か月を過ぎてからは、交付決定が1か月遅れるごとに、工事や導入に使える期間が1か月ずつ減ると考えてください。
④ 「完了」の中身と、報告の期限
- 新事業進出補助金:期間内に、発注・納入・検収・支払いから実績報告書の提出までを終えます(手引き p.10)。実績報告は、完了日から30日を経過した日か完了期限日の、早いほうまで。「完了」とは、応募時に電子申請システムで入力したスケジュールの中身がすべて終わっていることです(実績報告ガイド p.5)。分割払いは、最後の支払いまで期間内に終えます(手引き p.10)。
- ものづくり補助金:期間内に、発注・契約・納品・支払い・効果の検証までを終えます。事業完了期限は、実績報告書の提出期限でもあります(実績報告資料等作成マニュアル p.7・p.10)。実績報告は、完了日から30日を経過した日か期限の、早いほうまでです(手引き p.13)。途中で遂行状況報告(途中経過の報告)もあり、B社では交付決定から約4か月半後がその期限でした(数え方は実績報告資料等作成マニュアル p.10)。
⑤ 遅れそうなときの手続き(事故等報告)
- 新事業進出補助金:延長は原則認められません。天災など自分の責任によらない理由で期限内に終えられない見込みのときに限り、事故等報告(遅れの原因と影響を報告する手続き)を出し、完了期限日までに承認を受ければ延長されることがあります(手引き p.42)。延長は回ごとの期日から最長12か月以内で原則1回、遅れを証明する第三者の資料も必要です(事務局資料「事故等報告をスムーズに進めるためのポイント」p.5〜6)。
- ものづくり補助金:自分の責任によらない理由で期間内に終えられない見込みになったら、速やかに事故等報告書を出して指示を受けます。指示を受けた場合に限り、その期間までを事業の期間にできます(交付規程 第5条・第13条)。納入が期限に間に合わない事情が分かった時点で、地域事務局へ連絡します(手引き p.4)。
B社では、交付決定から4か月あまりたって中核の設備を発注したところ、メーカーから「納期を確定できない」と回答があり、事故等報告書を作りました(経緯はB社の事例紹介)。発注がその時期になった理由は、次の章の手順4でお話しします。
交付決定の時期から逆算する:4つの手順
手順1:採択発表日を起点に、動かせない日を書き出す
交付申請の締切(採択発表から2か月)、説明会の最終開催日、完了期限の上限(新事業進出は16か月後、ものづくりの高付加価値化枠は12か月後など)。この3つは、交付決定がいつになっても動きません。最初にカレンダーへ書き込みましょう。
手順2:交付決定は「採択から約4か月後」と仮置きする
審査の日数は自社では決められません。交付規程の標準的な期間は30日ですが、当社の2つの事例では、最初の提出から交付決定まで2か月半〜3か月かかり、採択からはどちらも約4か月でした。計画では「採択の翌月」ではなく「約4か月後」と見ておき、手順1の上限から差し引いて、実際に使える期間を出します。最初の提出が締切に近いほど、交付決定はさらに後ろにずれます。
手順3:期限から逆に「報告→支払い→納品・工事→発注」を並べる
- 実績報告をまとめる期間(書類・写真・支払いの記録をそろえる時間)
- 最後の支払い(分割払いなら最後の回まで期限内に)
- 納品・据付・検収、工事の完了
- メーカーの納期や工期(見積の段階で「注文から何か月か」を確かめる)
- 発注(交付決定の直後)
新事業進出補助金の公募要領にも、準備の段階で複数の会社から見積を取っておくと速やかに補助事業を始められる、とあります。A社は交付申請の段階で相見積をそろえて発注先を決めており、交付決定の約10日後には設計を発注しました。
手順4:お金の段取りは、交付決定より前に始める
補助金は後払いです。新事業進出補助金は、実績報告と確定検査のあと、補助金確定通知書を受け取ってから請求します(手引き p.62)。ものづくり補助金も、実績報告を出して金額が確定したあとの精算払いです(公募要領 p.48)。それまでは補助金の分も含めた全額を自社で支払うため、手引きも自己負担を含めた資金の調達を事前に十分計画するよう求めています(ものづくり:手引き p.4)。
B社では、ここで時間を取られました。交付決定が計画より2〜3か月遅れたうえ、交付決定のあとに銀行との借入の細かな打ち合わせが必要になり、融資が実行されたのは交付決定から約4か月半後。完了期限までの残りは3か月あまりで、発注から約2か月で納品を受け、期限の2週間あまり前に事業を終える予定で、余裕のない日程でした。中核の設備の納期の連絡が届いたのは、その直後です。
交付決定までを短くする工夫:最初に出す書類の質
事務局の確認を待つ時間は縮められませんが、往復の回数は減らせます。最初の提出の前に、次のことを済ませておきましょう。
見積書:対象外になりやすい行を先に分ける
2つの事例で対象外とされたのは、諸経費(一式)、消火器などの備品、外構、仮設トイレ、建物側とつなぐ工事、冷媒配管、特注の台車、取扱説明費といった、本体のまわりの行でした。見積を受け取ったら、こうした行に印をつけ、「一式」の行は明細を出してもらいます。
どの行が外れるかは、補助金によっても違います。建物側とつなぐ工事と冷媒配管は、B社(ものづくり補助金)で外れた行です。ものづくり補助金には建物の費用を入れる区分がなく、建屋などを取得する費用は対象外です(公募要領 p.8〜9・p.31)。一方、新事業進出補助金では、建物を建てる・直す費用を建物費に入れられます。対象は税法上の「建物」と「建物附属設備」です(手引き p.89〜90)。A社でも、宿の電気設備や給排水設備、水道の引き込みの工事は、建物費として対象のまま残りました。印をつけるときは、申請する補助金の決まりに照らして判断しましょう。
ただし、機械の設置と一体の軽微な据付けは、どちらの補助金でも補助の対象です(新事業進出:手引き p.87〜88/ものづくり:公募要領 p.26)。ものづくり補助金では、設置場所への固定などがこれにあたり、設置場所を整える工事や基礎工事は含みません(公募要領 p.26・手引き p.16)。B社でも、本体の搬入・据付の費用は対象のまま残りました。
見積書:有効期限は「発注するとき」まで見込む
新事業進出補助金では、交付申請の時点で有効な有効期限日の記載が必要で、交付決定までに期限が切れると見積の金額を上限に交付決定されます(手引き p.28)。ものづくり補助金では、発注するときにもその時点で有効な見積が必要です(手引き p.4)。交付決定まで約4か月かかることを考えると、有効期限は半年ほどあると安心です。A社は施工会社に、発行から6か月という有効期限を見積書に書き足してもらいました。
書類どうしの名前と数をそろえる
設備名・メーカー名・型番・数量・受け渡し場所を、見積書・経費明細表・計画書でそろえます。B社では、ここでの食い違いが1回目の差し戻しの大きな部分を占めました。
応募時との違いと、計画の中身を説明できるようにする
- 経費の区分や金額が応募時から変わるなら、理由を先に用意する(A社は理由を問われました)。新事業進出補助金では、応募時に計上していない経費を新たに計上できません(手引き p.25)。
- 目標を何で、いつ、どう確かめるかを決めておく(B社は検証の方法を求められました)。
- B社の回のものづくり補助金では、交付申請までに、全従業員(または従業員代表)と役員へ賃上げの目標を伝える決まりでした。伝える相手は回によって違うので、応募する回の公募要領で確かめてください。伝えたことが分かる記録も残しておきましょう(B社では1名分の確認が足りないと指摘されました)。
指摘を受けたら「同じ種類の行」をまとめて見直す
B社では、建物側とつなぐ電気・給排水の工事が対象外とされた次の回に、同じく本体とつなぐ工事である冷媒配管が対象外とされました。1つ指摘を受けたら、見積全体で似た行を洗い出してから出し直すと往復を減らせます。ただし、機械の設置と一体の軽微な据付け(固定など)の費用まで外す必要はありません。施工会社や販売店とも、差し戻しが来たら数日で書き直してもらえるよう連絡の取り方を決めておきましょう。なお新事業進出補助金の手引きには、差し戻しを重ねても不備が解消しない場合は審査を終了することがある、とも書かれています(手引き p.7)。
スケジュール作りのチェックリスト
- □ 採択発表日、交付申請の締切、説明会の最終開催日、完了期限の上限を書き出した
- □ 交付決定を「採択から約4か月後」と仮置きし、残りの期間で計画を組み直した
- □ 見積の対象外になりやすい行に印をつけ(設置と一体の軽微な据付けは対象)、「一式」は明細にしてもらった
- □ 見積の有効期限が、交付決定のあと発注するときまで残っている
- □ 設備名・型番・数量・実施場所を、見積書・経費明細表・計画書でそろえた
- □ メーカーの納期と工期を確かめ、発注から実績報告までの日数を期限から逆算した
- □ 分割払いの最後の支払いまで、期間内に終わる契約にした
- □ 融資の相談を交付申請と並行して進め、交付決定後すぐ発注できるめどを立てた
- □ 補助金が入るまで(実績報告→金額の確定→請求→入金)の資金繰りを計算した
- □ 遅れそうなときの連絡先と、事故等報告が認められる条件を確かめた
※決まりは補助金や公募の回によって変わることがあります。申請する回の最新の公募要領・手引きで確認してください。
まとめ
当社が支援した2つの事例では、補助金も業種も違うのに、採択から交付決定まではどちらも約4か月かかりました。交付申請は採択から2か月以内に出しますが、その後の差し戻しと出し直しで、さらに2〜3か月かかっています。
補助事業の期間の上限は採択発表日から数えるため、交付決定が採択から2か月を超えて遅れると、その分だけ使える期間が短くなります。A社は約12か月、B社は約8か月でした。新事業進出補助金では、延長は原則として認められません。ものづくり補助金でも、期間を延ばせるのは、自社の責任によらない理由で事故等報告を出し、事務局の指示を受けた場合に限られます。
だからこそ、①交付決定は採択の約4か月後と見込む、②期限から逆算して発注・工事・支払い・報告を並べる、③融資の段取りを交付決定の前から進める、④最初に出す書類の質を上げて往復を減らす。この4つが、採択後のスケジュールを守る近道です。