創業・起業にも補助金が使えます
「これから事業を始めたいけれど、開業資金が心配」——創業を考えている方にとって、お金の問題は大きなハードルです。
実は、創業時にも使える補助金がいくつかあります。すべての費用をまかなえるわけではありませんが、うまく活用すれば開業時の資金負担をかなり軽くできることがあります。
この記事では、創業・起業時に使いやすい補助金の種類、申請のタイミング、注意点をまとめて解説します。
・創業時に補助金が使えるタイミング
・創業者が申請しやすい補助金3つの特徴
・補助金と創業融資の組み合わせ方
・創業者ならではの注意点と対策
補助金はいつから使える?開業前?開業後?
「まだ開業届を出していないけれど、補助金に申請できるの?」という質問はよくいただきます。
結論から言うと、多くの補助金は「開業後」の事業者が対象です。つまり、開業届や法人登記を済ませてから申請するのが基本になります。
ただし、一部の補助金では「これから創業する予定の方」も申請できる場合があります。たとえば、小規模事業者持続化補助金では、申請時点で開業届を出していれば、創業間もない事業者でも申請が可能です。
補助金によっては、申請時点で開業届が出ていることが条件になるものがあります。「申請してから開業届を出そう」と考えていると、条件を満たせない場合がありますので、早めに確認しましょう。
創業時に使いやすい3つの補助金
1. 小規模事業者持続化補助金
販路開拓(お客様を増やすための取り組み)に使える補助金です。創業間もない事業者でも申請しやすいのが大きな特徴です。
- 補助率:おおむね3分の2程度(目安)
- 補助上限:50万円〜250万円程度(申請枠による)
- 使える経費の例:チラシ・パンフレットの作成、看板の設置、ホームページの制作、展示会への出展など
開業したばかりで「まずはお客様を集めたい」という方に向いています。事業計画書の作成では、地元の商工会議所や商工会がサポートしてくれることもあります。
2. ものづくり補助金
新しいサービスや製品の開発に使える補助金です。設備投資やシステム開発など、ある程度まとまった投資を考えている創業者に向いています。
- 補助率:おおむね2分の1から3分の2程度(目安)
- 補助上限:数百万円〜数千万円程度(申請枠による)
- 使える経費の例:製造設備の購入、システム開発費用、試作品の開発費用など
ただし、ものづくり補助金はしっかりとした事業計画が求められます。創業直後で実績がない場合、計画の具体性や実現可能性をいかに説得力を持って説明できるかがポイントです。
3. 新事業進出補助金
すでに事業を営んでいる方が、新しい分野に進出する場合に使える補助金です。たとえば、飲食店を経営している方がテイクアウト専門の新業態を始める、製造業の方が新しい製品分野に参入する、といったケースが該当します。
- 補助率・補助上限は申請枠によって異なります
- 「既存事業とは異なる新分野への挑戦」であることが条件
新事業進出補助金は、すでに何らかの事業を行っている方が対象です。まったくのゼロから起業する場合は、小規模持続化補助金やものづくり補助金の方が向いています。
| 補助金名 | 補助上限(目安) | 向いている創業者 |
|---|---|---|
| 小規模持続化補助金 | 50万〜250万円 | 販路開拓をしたい創業者 |
| ものづくり補助金 | 数百万〜数千万円 | 設備投資・開発をしたい創業者 |
| 新事業進出補助金 | 申請枠により異なる | 既存事業から新分野に進出する方 |
補助金と創業融資を上手に組み合わせる
創業時の資金調達では、補助金だけでなく融資(お金を借りること)も重要な選択肢です。特に、日本政策金融公庫の「新規開業資金」などの創業融資は、創業者向けに設計された制度で、実績がなくても利用しやすいのが特徴です。
補助金と融資の大きな違い:
- 補助金:返す必要がないお金。ただし「後払い」が基本で、先に自分で費用を支払う必要がある
- 融資:返す必要があるお金。ただし事業開始前にまとまった資金を手にできる
つまり、融資で開業資金を確保し、補助金で投資の一部を取り戻すという組み合わせが効果的です。
・日本政策金融公庫の創業融資で300万円を借りて開業
・開業後、小規模持続化補助金で販路開拓費用100万円のうち約66万円を補助で回収
・結果として、実質的な自己負担を大幅に軽減できる
創業者が補助金申請で注意すべきポイント
実績がない中で、どう説得力を出すか
創業間もない場合、「過去の売上実績」がないのは当然です。その場合は、経営者自身の経験やスキル、市場調査の結果、具体的な顧客の見込みなどを丁寧に説明しましょう。「なぜこの事業がうまくいくと考えているのか」を、根拠を持って伝えることが大切です。
資金繰り計画をしっかり立てる
補助金は「後払い」です。つまり、先に自分のお金(または借りたお金)で費用を支払い、事業完了後に補助金が振り込まれるという流れになります。
創業直後は売上がまだ安定しないことが多いので、「補助金が入ってくるまでの間、資金が足りるか」をあらかじめ確認しておきましょう。
補助金は必ずもらえるとは限りません。不採択になる可能性もあります。補助金がなくても事業が回る計画を立てたうえで、「もらえたらさらに助かる」という位置づけにしておくのが安全です。
開業届のタイミングを確認する
補助金によっては、申請時点で開業届(または法人登記)が完了していることが条件になります。「補助金に採択されてから開業届を出そう」と考えていると、そもそも申請できない場合がありますので注意しましょう。
自治体独自の創業支援にも目を向けよう
国の補助金だけでなく、お住まいの地域(都道府県や市区町村)が独自に行っている創業支援制度もあります。
- 創業者向けの補助金・助成金(家賃補助、設備費補助など)
- 商工会議所・商工会の創業支援事業(セミナー、個別相談、専門家派遣など)
- インキュベーション施設(創業者向けのオフィスや作業場の提供)
これらは国の補助金と併用できる場合もあります。お住まいの地域の商工会議所や市区町村の窓口に問い合わせてみるのがおすすめです。
関連コラム
創業や補助金に関する情報を、他の記事でも詳しく解説しています。
- 初めての補助金申請で失敗しないためのロードマップ
- 小規模事業者持続化補助金とは?制度の概要と申請のポイント
- 補助金と融資の違いとは?それぞれの特徴と使い分けを解説
- 中小企業が使える補助金一覧【2026年版】主要5制度を比較
まとめ
- 創業時にも使える補助金はある。小規模持続化補助金は創業者にも申請しやすい
- 大きな投資にはものづくり補助金、新分野進出には新事業進出補助金が選択肢になる
- 融資と補助金を組み合わせることで、開業時の資金負担を効果的に軽減できる
- 補助金は「後払い」なので、資金繰り計画をしっかり立てておくことが大切
- 開業届のタイミングは事前に確認を。自治体独自の支援制度もチェックしよう
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