省力化投資補助金には2つの「型」がある
中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業の省人化・自動化を支援する補助金です。実はこの制度には「カタログ注文型」と「一般型」の2つがあり、性質も補助率も対象設備もまったく違います。
どちらを選ぶべきか、業種別の使い分けと選び方の判断基準を解説します。
・カタログ注文型と一般型の違い
・補助額・補助率・申請のしやすさの比較
・業種別のおすすめ選択
・両方使いたい場合の注意点
カタログ注文型 vs 一般型 早見表
| 項目 | カタログ注文型 | 一般型 |
|---|---|---|
| 対象設備 | 事前登録された製品から選択 | オーダーメイド設備・システム構築可 |
| 補助上限額 | 従業員規模により200万〜1,000万円 | 最大1億円(賃上げ特例適用時) |
| 補助率 | 1/2(小規模事業者は2/3) | 1/2(小規模事業者は2/3) |
| 申請の手間 | 比較的シンプル | 事業計画書・詳細な投資計画が必要 |
| 採択率 | 高め(要件を満たせば概ね通る) | 第5回約60.9%(一般型) |
| 事業計画書 | 不要(簡易資料) | 必要(数十ページ) |
カタログ注文型はこんな企業に向いている
カタログ注文型は、事務局が事前登録した「省力化に効果のある設備」から選んで申請する仕組みです。製品が決まっているため申請は比較的シンプルですが、選べる設備が限られます。
向いている業種
- 飲食業(券売機、配膳ロボットなど)
- 宿泊業(無人チェックイン機)
- 小売業(自動精算機、セミセルフレジ)
- 清掃・警備業(ロボット掃除機、警備ロボット)
向いているケース
- 「できるだけ簡単に申請したい」
- 「カタログにある設備で十分」
- 「短期間で導入したい」
一般型はこんな企業に向いている
一般型は、カスタムメイドの設備やシステムを対象にする本格的な補助金です。最大1億円の補助が受けられる代わりに、申請には数十ページの事業計画書が必要です。
向いている業種
- 製造業(自動化ライン、産業用ロボット)
- 建設業(IoT建機、自動化機器)
- 運輸業(倉庫の自動化、物流DXシステム)
- 食品製造業(自動包装ライン、検査機の自動化)
向いているケース
- 「投資額が大きい(1,000万円超)」
- 「カタログにない特殊設備が必要」
- 「自社業務に合わせたシステム構築をしたい」
- 「賃上げ特例で大きく投資したい」
業種別 選び方のおすすめ
飲食店:原則カタログ注文型
券売機・配膳ロボ・予約システムはカタログに豊富な選択肢があります。シンプルに導入できるカタログ型がおすすめ。ただし大型店舗の厨房自動化など特殊用途は一般型を検討します。
宿泊業:規模で使い分け
小規模旅館・ビジネスホテルはカタログ型のチェックイン機・清掃ロボ。大規模ホテルでフロント業務全体をDXするなら一般型が向きます。
製造業:原則一般型
製造業の省力化は自社の生産工程に合わせたカスタム設備が必要になりがちです。一般型で本格的に投資するのがおすすめ。ただし、汎用的な検査機などはカタログ型もチェック。
建設業:一般型がメイン
IoT建機やDXツールはカタログ型に該当製品が少なめです。一般型で計画的に導入するのがおすすめ。
小売・サービス業:カタログ型優先で検討
自動精算機・予約管理システム・在庫管理システムはカタログ型に多くの選択肢があります。まずカタログ型で対応できないか確認してから一般型を検討。
両方使いたい場合の注意点
「カタログ型と一般型を両方使えないか」というご相談もあります。同一事業期間内に同じ会社が両方申請するのは原則できませんが、別事業として時期をずらせば可能なケースもあります。
また、同じ設備に両方の補助金を使うことはできません。補助対象が重複しないよう、計画段階での切り分けが重要です。
一般型の第6回公募(2026年4月15日〜5月15日)からは、省力化ナビへの登録・活用が加点項目に追加されました。減点制度も導入されており、要件への対応がより重要になっています。
判断に迷ったらご相談ください
「うちはカタログ型と一般型、どちらが向いている?」というご相談は、当社で多数いただいています。初回相談は無料です。事業内容と人手不足の状況を伺えば、最適な選択肢をご提案します。
- 採択率70%超の中小企業診断士が直接対応
- 全国オンライン完結(Zoom / Googleドキュメント)
- カタログ型・一般型どちらの実績もあり
まとめ
- 省力化投資補助金にはカタログ注文型と一般型の2種類
- カタログ型はシンプル・スピーディ、一般型は最大1億円・カスタム可
- 飲食・宿泊・小売はカタログ型優先、製造・建設は一般型優先がベース
- 同一事業で両方は使えない。計画段階で切り分けが必要
- 判断に迷ったら専門家への無料相談がおすすめ