「これは対象になる?」と迷う前に知っておきたい原則
「この設備、ものづくり補助金で買えるのかな?」——よくいただく質問です。実はものづくり補助金は「対象になる経費」と「対象にならない経費」が公募要領で明確に決まっています。判断に迷うパターンを、よくある具体例で見ていきましょう。
・ものづくり補助金の対象経費の基本ルール
・対象になる設備・ならない設備の具体例
・判断に迷うグレーゾーンの考え方
・対象外と判定されたときの代替策
対象経費の基本ルール
ものづくり補助金で対象になる経費は、大きく次の区分です。
| 経費区分 | 主な対象 |
|---|---|
| 機械装置・システム構築費 | 製造設備・検査機・自社用業務システム等 |
| 運搬費 | 設備の搬入費 |
| 技術導入費 | 技術ライセンス・ノウハウ導入 |
| 専門家経費 | 外部専門家への謝金 |
| クラウドサービス利用費 | 事業実施期間中のクラウド利用料 |
| 原材料費 | 試作品開発に必要な材料 |
| 外注費 | 試作・設計の外注 |
| 知的財産権等関連経費 | 特許出願費等 |
2026年度の制度統合後は広告宣伝費・販売促進費が新たに対象に追加される予定です(旧ものづくり補助金では対象外でした)。
対象になる設備の例
- 新製品開発のための工作機械(マシニングセンタ、NC旋盤など)
- 生産性向上のための自動化ラインや産業用ロボット
- 検査・品質管理のための測定器・検査装置
- 新サービス提供のための業務システム(受注管理・予約システム等で自社専用にカスタマイズしたもの)
- 新事業のための専用設備(試験装置・分析機器など)
対象にならない設備の例
- 一般的なパソコン・タブレット・スマートフォン(業務専用かつ単価50万円以上などの条件付きで例外あり)
- 事務用品・什器(机、椅子、ロッカーなど)
- すでに販売されているソフトウェアの単純購入(パッケージのMS Officeなど)
- 不動産(土地・建物)
- 中古品(一定条件を満たせば例外的に可)
- 消耗品的なもの
- 事業に直接関係しない設備
「新製品の設計用CADを動かすために必要なハイスペックPC」のように、事業の中核に直結する用途であれば認められるケースがあります。逆に「事務作業全般に使う」用途では認められません。事業計画書での説明の仕方が重要です。
判断に迷うグレーゾーン
パターン1:複数業務で使う設備
本事業以外にも使う可能性がある設備の場合、「按分」して本事業分のみが補助対象になることがあります。利用時間や利用比率で説明できるようにしておきます。
パターン2:既存設備の更新
古い設備を新しい設備に入れ替えるだけの「単純更新」は対象外です。ただし、新製品開発・生産性向上に直結する場合は対象になります。「なぜ新しい設備が必要か」を計画書で説明することが重要です。
パターン3:自社開発のシステム
自社の業務専用に開発する受注管理システムや予約システムなどは、システム構築費として対象になります。一方、転売目的のシステム開発・他社向けに販売する目的のものは対象外です。
パターン4:海外からの設備輸入
海外製の設備を輸入する場合も対象です。ただし関税・通関費は対象外のことが多く、為替変動リスクも自社負担です。
対象外と判定されたときの代替策
計画していた設備が対象外と分かった場合の選択肢は次の通りです。
1. 別の補助金を検討する
事務用品・PC・什器などは、小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金(2026年度より「デジタル化・AI導入補助金」)で対象になることがあります。
2. 経費区分を見直す
同じ目的でも、設備購入ではなく外注費・クラウドサービス利用費として計上できるケースがあります。
3. 計画の組み直し
「補助金を取りたい設備」ではなく、「補助金が取れる設備で何ができるか」に発想を切り替えることも有効です。
まずはご相談ください
「この設備は補助対象になる?」という個別相談こそ、専門家の出番です。株式会社ミライズの中小企業診断士が、無料でアドバイスします。設備のカタログや見積もりをお手元に、Zoomで30分。それだけで判断がつきます。
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まとめ
- ものづくり補助金の対象経費は公募要領で明確に区分されている
- 製造設備・自動化ライン・自社専用システムは対象になりやすい
- 事務用品・一般PC・パッケージソフト・不動産は対象外
- グレーゾーンは計画書での説明の仕方で判断が分かれる
- 対象外なら別の補助金や経費区分の見直しで対応可能